ちょこ。ころんの介護備忘録

介護士の出来事を記録しています。

夜勤介護のマンガ日誌 第21夜~会話シンクロ率100パーセント~

とある日の朝食後。お二人のおばあさまがお話をされていました。お二人とも耳が遠く認知症も患っていらっしゃるため、いつも会話が噛み合わないですが楽しそうです。

 

そんなある日奇跡が起こりました。

 

 

違う話題からの突然の同調!

 

仕事していた手が思わず止まってしまうくらい驚きました。

 

いつも穏やかなお二人にほっこりさせて頂いてます。これからも仲良しでいてくださいね!

夜勤介護のマンガ日誌 第20夜~猛反省~

とある日の深夜。あるおばあさまのオムツ交換を行うためお部屋に訪問した所、たぶん寝ぼけて混乱していたのでしょうか。杖を振り回しながら暴れまわっていました。

 

暫くすると静かになった為、お部屋を覗いてみると...

 

猛反省

ベッドに腰かけて相当落ち込んでいる様子でした。

我に返って反省しているのでしょうか?

 

暴れまわった事には触れずそっとおむつ交換を誘導し横になってもらいました。

 

みなさんは寝ぼけてしまって反省したことはありますか?

夜勤介護のマンガ日誌 第19夜~口論~

とある日の夕食前。唐突に認知症を患っているおばあさまがテーブル向かいの同じく認知症を患っているおばあさまと口論を始めました。

 

その口論の内容は...

口論

お互い「ババア」を連発するバ...おばあさま。

 

御一方は「ババア」の自覚あるんですね(;^_^A

 

この後職員がケンカを仲裁した後、この日は席を移動しお夕食を摂って頂きました。

 

翌日、なんとお二人は仲良くを外を眺めてお話していました。

 

81歳「あなたって優しくてホントいい人ねぇ」

87歳「今度家にいらっしゃいよ」

81歳「あらいいわねぇ」

・・・

 

昨日の事はどこへやら、とても微笑ましい光景でした。

 

認知症というご病気だという事は頭では理解しているし、軽視しているわけではないのですが、私もケンカした後こういう風に仲直りできたらいいなぁと感じてしまいました。

 

ケンカした後って何であんなに気まずいのでしょうかね?何か良いアイデアあったら教えてください。

介護実話 第2話 ーー介護現場での教育の実態ーー

 これは私が今まで数か所の現場で体験した介護現場での教育の実態を記録として残しておきたいと思います。

 これから介護の現場に入られる方やご家族を施設へ預けていらしゃる方で実際の現場の実態を少しでも知りたいという方への一つの情報となれば幸いです。

 

1.現場で教わる事。

 会社や施設によって、当然ながら思想が違うため一概には言えませんが、現場で教わる事のほとんどはその日の利用者様をただひたすらに対応していくという事です。

 

 多くの現場では、職場に入ったその日から先輩職員に付いて、その日いらっしゃる利用者様の対応を見て覚えたり、やってみたりもします。

 

 実際に対応する具体的な留意事項には以下のようなものがあります。

  • 食事について・・・介助が必要か・水分にトロミ付けは必要か・見守りは必要か・食事時のベッドや車いすの角度など
  • 移動時について・・・付き添いは必要か・杖や歩行器は使っているか・移動に支障のない視力を持っているか・怪我や痛みを抱えていないかなど
  • 移乗時について・・・麻痺があるか・立位は自身で保てるか・掴まることはできるか・座位は保てるかなど
  • 排泄について・・・便秘の状態はどうか・尿量は多いか少ないか・尿路感染等の症状があるか・陰部洗浄が必須かどうか・介助が必要な方の場合コールを押してくれるかどうかなど
  • 睡眠について・・・夜間に不安が強いかどうか・昼夜逆転かどうか・眠剤や安定剤等があるかどうかなど

 上記のような内容を各利用者様毎に確認しながら対応していくという事をやっていきます。

 

 ただ利用者様自身、日々状態が変わられたりすることもありますし、利用者様が変更されることもある為、この利用者様だからこの対応といった決まった内容があるわけではありません。逆にそのように決めつけをしてしまう事の方が危険です。

 

 例えば、今まで歩行については見守りだった方が、ある日からお薬が変更になり歩行不安になった事を認識せず、「この方はいつも通り見守りでいい」と思っていたら転倒事故になってしまったといった事例もあります。

 

 いつもとの違いを大事にする事が重要なのですが、新人はまずその「いつも」が分からないのでこれを自身で覚えていく必要があります。結構これが事故を未然に防いだり病気に気づいたりするために大事なスキルだと私は思っています。

2.現場の実態。

 次に実際の現場での教育について、リアルな現状を見ていきましょう。

 

 まず、未経験者の場合、初日は基本的に先輩職員に付いていき先輩の仕事を見て覚える事が多いです。

 そして2日目から自分自身で仕事をして先輩に見てもらい、アドバイスをもらうという事が多いです。

 

 多くの現場では上記の流れが多いですが、稀に経験者の場合は最初から全部やらせる現場もあります。先輩職員さんはやる気がないか教え方が分からないかは分かりませんが、困った時だけ呼んでくださいといったような現場もありました。

 

 この場合、自分から聞きに行けるような人であればいいのかもしれませんが、なかなかそういう方って多くはないんじゃないでしょうか?

 私自身は聞きに行ける方ですが、それでも現場で目が離せない時はやはり呼びに行く暇が無かったりもします。そういう時は困りましたね。私の場合はその場は自分で何とか無事に対応してから事後報告をするという形になりました。

 

 この事後報告の時にアドバイスではなく、小言や文句を言われるような事もありました。なのでもし教育される際に放置されそうであったら遠慮なく「新人なので一緒に見てください」と言いましょう。

 

 この問題は教える人が教え方を知らないだけなのではないでしょうか?どこの現場の先輩職員もそうでしたがみんな

「私はこうしている」

「ほかの人はどうやってるか知らない」

と同じことを言います。

また利用者様からも

「あの人はやってくれない」

「いつもこうしてくれてるのに」

といったご意見も頂戴します。

これは標準が無い証拠だと感じてしまいます。もし標準的で正しいやり方があるとしたら、

「正しいやり方はこうです」

「標準的なやり方はこうするけど、この利用者様の場合はもう少しこうします。なぜなら・・・」

という教え方になると思います。

でも誰もこういう言い方はしないのです。

 ある時、直接先輩職員さんに話を聞いてみると、

「どれが正しいか分からないから困っている」

と言っていました。みなさん上司から唐突に新人がくるから仕事を教えてくれって言われただけで、教育に必要な資料も何もないそうです。

 

 介護の現場では介護記録を付ける現場がほとんどです。記録の付け方は現場それぞれですが、内容は利用者様の様子や食事、水分、排泄、睡眠について書くことが多いです。この「書き方」について先輩に聞くと、皆さんスラスラと教えてくれますが、この記録はこの後どう活用されてその後どういう扱いになるのかを聞いてもあまり答えられない先輩職員がほとんどです。 

 先輩職員の方も教育されていないんだなぁと感じてしまいます。

 

 もっと酷いケースでは、新人に全てやらせて、終わり際に

「どう?できそう?」

と言われ

「はい(なんとか・・・)」

といういうと何も確認せずに独り立ちとなります。

 ※独り立ち・・・職員一人で対応する事(俗にいうワンオペ)

 私は利用者様に安心して過ごして頂くよう自分なりに考えて工夫していますが、それでも事故が起きてしまったり、不安にさせるような失敗もあります。

 他には仕事を全くしない職員もいます。この場合は最悪です。事故が起きても放置したり、隠したりは当たり前にあります。でも証拠はないので何もできない事が多いのが事実です。

3.教育に力を。

 介護業界だけの問題ではありませんが、最近の企業や社会自体が教育にあまり力(人&お金&時間)を入れていない、または力を入れられないのではないでしょうか?

 

 私自身、介護業界やその他業界に副業もしながら色々経験をさせて頂いておりますが、そこで感じることは何も教育せずに現場で働かせるという現場が散見されています。

 むしろ教育ではなく、作業訓練だと言っていいでしょう。おむつの替えを取ってきて使用済みのおむつを外して付け替えるとった事だけが教育とされている事に疑問を感じてしまいます。

 これでは、利用者様をまるで物として扱うような内容に聞こえてなりません。だから扱いが雑でもごまかしても許されてしまうのかなぁと感じてしまいます。

 

 そういった作業的な部分ではなく、人を扱う、ましてや怪我や病気を抱えていらっしゃる利用者様を扱う為のケアの方法やホスピタリティについての心構えを重点的に時間と人とお金をかけた教育が必要だと感じます。

 

 現場では教育に力を入れていない為、負のスパイラルに陥っているように感じていまっす。

  • 教育に力を入れない
  • 人が育たない
  • サービスが低下する
  • 人のせいにする、もしくわサービスを向上させる為の業務が増える
  • 人が辞めていく
  • 人が足りない
  • 新人が入る
  • そして教育はそのまま力を入れず

 

 この繰り返しをしている現場を多く見かけます。

 

 教育自体もただダラダラと時間を掛けてやればいいというのではなく、目的と目標を決めて行う事が大事です。知識や技能も大事ですが、心構えやリスクヘッジなども項目として入れても良いかもしれません。そしてきちんとそれをマネジメントし現場の皆で周知できる環境にする事が大事です。

 もちろん教育には、時間も人もお金も使います。でもそれなくして教育なんてできないですよね。ケチる部分は他にあっても教育ではないと考えます。人があって成り立つ現場なら尚更です。

 だからこそ私は今の現場には教育は最も重要な課題だと感じています。

 

4.まとめ

 今回は介護現場の教育の実態を私自身が経験した事でまとめてみました。皆さんも話だけ聞いたことあったり、想像で思っていた事もあったと思いますが、いかがだったでしょうか?「そうだったんだぁ」と思われる方もいれば、「まぁそんなもんだよね」と思う方もいると思います。それでもこれらは紛れもない事実と私の感想でもあります。

 実際私自身、教育がなされず困ったり悩んだりした事もあります。改善提案をしてみたりもしましたが、なかなか受け入れて頂けない事もありました。それだけが理由ではないですが、施設や会社を転々とする結果となっています。

 転職が最良という事はありませんが、一つの会社で何かを成し遂げるという事も素敵な事です。会社や現場の仕組みはそう簡単に変えられないのかもしれません。ですので気長に気楽にやっていきましょう。

 

 

 

 

夜勤介護のマンガ日誌 第18夜~お誘い~

とある日の消灯時間前。おばあさまの就寝介助を行っていました。ベッドへ寝てもらい掛け布団を掛けようとした時、何かを言いたそうな視線を感じました。

 

お話を伺ってみると...

 

お誘い

かなり本気なトーンでお誘いを受けました。

 

せっかくご指名頂きましたが、丁重にお断りして部屋を後にしました。

 

後から考えてみると、施設でずっと生活していると人肌恋しい時もあるのかなぁと思いました。

 

こういう時どうしたら気を紛らわせることができるんでしょうかね?

夜勤介護のマンガ日誌 第17夜~ヘイヘイおばあさま~

とある日の夜間。どこからか英語(?)で誰かを呼ぶような大きな声が立て続けに聞こえてきました。

 

その声を辿ってみると...

 

ヘイヘイおばあさま

なんとその正体は、くしゃみをしているおばあさまでした。

 

部屋の埃でくしゃみが止まらないとの事でした。

 

こう考えてみるとくしゃみって人によって違いますよね。

私はよく破裂音ような大きな音でびっくりするとよく言われます。

 

皆さんはどうでしょうか?

介護実話 第1話 ーー介護を受けられる方のホンネーー

「私は(介護を)望んでやってもらってるんじゃない!」

先日、仕事先の施設で利用者様にこのようなお話を頂きました。介護を仕事としてする方も、受ける方にとっても悲しいお言葉でした。

なぜ利用者様にこのような事を言わせることになったのか、私が実際にお聞きした事と私自身の考えを話していきます。

 

 

1.なぜそのような事をおっしゃられたのか?

 私が働く施設では、交代勤務で職員が24時間常駐している施設になります。出勤後は前のシフトの職員から引き継ぎを受けた後、交代します。交代後は基本的に私一人で利用者様の対応を行う事になります。

 ここで私自身の仕事に対する姿勢ですが、過去に自身で商売をしていた経緯もあり、利用者様は大事なお客様という視点でサービスを提供するように心掛けています。というのも、介護業界にきて驚いた事は「やってやってる感」が結構見られるという事です。どういう事かと言いますと、トイレに連れて行って「やってる」とか、食事を食べさせて「やってる」とか、言葉では言っていませんがそういった光景や雰囲気を見たり感じたりする事があります。そういう気持ちで介助をしていると、恐らくその気持ちは利用者様に伝わっていると私は感じています。

 話は戻りますが、勤務を開始してしばらくしてからある利用者様をトイレへ誘導する時にいつものようにお話しをしながら誘導していました。この利用者様はとある病気を患っており、体が上手く動かない時があり、そういう時は時間を掛けて介助を行う必要があります。その日もあまり調子が良くなく、体が動かなくなってしまいました。

その時に私からは

「ゆっくりでいいですよ」

「ご自身のタイミングで行きましょう」

とあまり慌てさせないように声掛けしながら誘導していました。そんな事を言いながら介助していると、利用者様から

「そういう風に言ってくれる人いないよ」

「みんな分かってくれない」

という風におっしゃりました。

 以前体が上手く動かない時にある介護職員からこんな事を言われたそうです。

「早く!」

「何でやらないの!?」

「わざとやってるの!?」

などと言った暴言を言われたことがあるそうです。

その時、利用者様は思ったそうです。

「私は(介護を)望んでやってもらってるんじゃない!」

 その言葉に私もハッとさせられました。

 

 私自身はそういう暴言を言った事はありませんが、なぜか自分に向けて言われたような気がしてなりませんでした。

 

2.なぜその言葉にハッとしたのか?

 前段にも述べたように、私自身お客様と向き合う時は未熟ではありますが接遇や言葉遣いにも気を付けるように心掛けています。それでもお客様と接していない時や仕事に追われて忙しい時、介助に手間や時間がかかる方の対応が多い時など煩わしく思った事があるのも事実です。

 それをただお客様の前では見せないようにしていただけで、根柢では暴言を言った職員とあまり変わらないのかもしれません。

 

3.私自身が変わった事

 利用者様から「望んでない」という言葉を聞いてから私の介護への姿勢が変わったように思えます。どう変わったと言いますと、ホスピタリティを大事にしたいという気持ちがより強くなりました。つまりはお客様主体のサービス精神をより目指していきたいと思えるようになりました。

 それまでは少し事務的な感覚で行ってきた「作業」的な感覚が少しあったように思えます。例えば、この時間は日勤の仕事、これは事務の人の仕事、だから私は関係ないしやらないといった事が強かった気がします。

 ですが、お客様主体で見た時にそれがお客様へのサービスに繋がるのであれば前向きに取り組んでいきたいと思うようになりました。

 考えを変えて仕事をしてみると、以前は「何で自分ばっかこんなに仕事が多いんだ」とか「別に自分がやらなくても誰かがやってくれるし」、「やっても給料増えないし」みたいな意識が低い考えで苦痛に感じていたことが、今では苦痛に感じる事もなく当たり前に出来るようになりました。これは私が仕事をする時に感じていた苦痛を大きく減らす結果になりました。

 不思議なものですよね。ほとんどの人がお金や自分の為に仕事しているはずなのに、損したくないとか自分だけ楽したいとかそういう事の為だけで仕事をしようとするとそれが苦痛になってしまうなんて皮肉ですよね。

 

4.サービスの質が低い仕事を生んでしまう原因

 序段でもお話しましたが、介護業界で質の低いサービスが見られる原因を私なりに追求してみました。私の経験上、サービスが低い現場は次の6つの項目が際立っているように感じます。

  1. マネジメント不足
  2. 教育不足
  3. 放置(見て見ぬふり)
  4. 事なかれ主義
  5. 人材不足
  6. 年功者優遇

 

1.マネジメント不足

 

 現場を運営には一番重要な部分で、その現場をコントロールするための大事な機能が不足している事が多いです。これはどういう事を言っているのかというと、主に以下のような事が挙げられます。

  • 利用者様の情報が更新されていない・・・利用者様は日々状態が変わる事があります。今日は良くても明日は違うなどそういう情報が更新されておらず知ってる人しか知らないことが多いです。
  • ケアの方法が分からない・・・やった事がある人、慣れている人だけが情報を持っている。
  • 口頭だけの連絡や指示・・・情報が残らず混乱の原因です。
  • 対応がモグラたたき・・・その場限りの対策の為、同じ事故を繰り返す。
  • 人のせい・・・何でも人のせいにし、マネジメントの欠陥に気づいていない。
  • 無意味な記録・・・現場で取った記録は放置され一定時間後シュレッダー行き。

 

2.教育不足

 

 これはほとんどの現場で言える事です。OJTという名ばかりの教育が蔓延っています。これはなぜ名ばかりというと、人にものを教えるのって実は技術が要るんです。みなさんも馴染みのある学校の先生で例えます。皆さんはほとんどの人が足し算と引き算ができると思いますが、では今から足し算と引き算を知らない小学生に教えて下さいって言われたらどうですか?

計算ができるように教える事ができますか?

どうやって理解できたか確認しますか?

どのように教えますか?

どのくらいの時間を掛けて教えますか?

どういう環境で教えますか?

器用な方や教える事に長けた方ならできるかもしれませんが、なかなかそういった方は少数なのではないでしょうか。

 これは現場でも同じ事が起きていて、「明日新人が来るから仕事教えといて」ぐらいの指示で仕事が回ってきます。そこにはテキストも何もなく、現場の先輩が好きなようにやってみるというのが現状です。教えた後の判断材料も人それぞれで基本的は「作業」的な事をメインに教えられる事が多いです。そのため、教育が行き届いているはずもなく、何かしらのトラブルが起きたりする事が多いです。また「作業」的な部分しか教育しない為、ケアや介助を作業的に扱う人もいます。全てではありませんが教育をする事で防げるトラブルは思ったよりたくさんある私は思います。

 

3.放置

 

 これは色々な事象において、何かトラブルが起きるまで放置する事を指しています。どういった事を指しているかと言いますと...

  • ヒヤリハット案件・・・案件山積みでも対策せず
  • 利用者様の体調不良・・・とりあえず様子をみるだけ
  • マネジメントの欠陥・・・会社のせいにする
  • 教育不足・・・悪いと分かっていても改善しない
  • ムリ難題・・・押し付けるだけでフォローしない
  • ハラスメント問題・・・職員間や職員と利用者様間
  • 虐待疑い・・・証拠がないと動かない

 こういった事象を放置つまり見て見ぬふりをすると、サービスの質を低下させるだけではなく事故やトラブルに繋がります。その結果が施設や会社の運営にも支障をきたす可能性も出てくるでしょう。

 

4.事なかれ主義

 

 これは事故やトラブルを反省することなく、その場限りにして安堵してしまう事です。明らかにサービスの質が低下した事で生じた内容であっても大事にならなかったと安堵し、なかった事にしてしまうような考え方です。

 実際にあった話では、ある利用者様とトラブルになりましたが、ご家族様の意向で穏便に済んだ事で何もなかった事とされていました。職員間では施設側も至らない事があったのは事実であったにもかかわらず、結果良ければ良しとされてしまいました。しかもその原因はずっと対策されずに放置されっぱなしでした。

 

5.人材不足

 

 他の業界でもおなじみですが、介護業界も常に人材不足です。というのもあまり人材が定着していかないというのが現実です。(現場を5か所以上変えている私が言うのも変ですが...)

 基本的にどういう人の流れが起きているのか、一例で示したいと思います。

<ある施設の約2年間の人の流れ>

      職員人数      増減

 0か月   9名     パート +1名(筆者)

 1か月   8名     パート -1名

 4か月   9名     派遣  +1名

 12か月  8名     派遣  -1名 

 14か月  7名     社員  -2名 派遣 +1名

 18か月  8名     社員  +1名

 21か月  7名     パート -1名(筆者) 

 

 ある現場一つの実例を私の記憶を基に挙げてみました。これだけ見ても結果2名減ってますよね。だからと言って仕事が減ったわけじゃないですよ?むしろ増えていった気がしています。仕事が増えた理由は人材不足でサービスが低下したため、人材ではなくサービスを上げるための仕事を増やしていったからです。ここでは言えませんがかなり無理なシフトで一時期稼働していました。

 

6.年功者優遇

 

 これは現場によります。がしかしこのような現場に入ると新人の方は肩身の狭い思いをする可能性が高いでしょう。

 実際どういう事があったのかご紹介します。

  • 汚物の処理を全て丸投げ(新人が出勤する時間に合わせて極限までおむつを交換しないなど)
  • 介護職員がやってはいけない医療行為をやらせる
  • 自分がいかに楽をするかを常に考え行動している
  • 新人の意見を潰す(「ここはそういう所じゃないから」など古参にしか分からない常識で否定する)
  • ハラスメント     
  • 自分への行いは言い訳をする
  • 上司も何も言えない(その方に止められると困るのだそう...)

 これは私自身のみが経験した事実です。あるところにはある光景だと思いますが、なかなかインパクトありますね。他の方はどうだったかは聞いていませんが、数ヶ月で辞めていかれる方がほとんどだった為(私も含めて)かなりしんどかったのだと思います。

 権力を得ると私欲に走りたくなるものなんでしょうかねぇ?

 

5.まとめ

 今回は実際に利用者様から言われて気づかされ事が多かった為、このような記事を書きました。ホンネを面と向かって言ってもらえるというのは、これほどありがたい事なのだと改めて認識しました。今までクレーム対応も行った事もありますが、あまりお客様や利用者様の本心を聞き取れていなかったのだと思います。今回このようにホンネで伝えて頂いた利用者様にはただただ感謝です。

 これからは今までよりも前向きに利用者様への介護を行っていきたいと思えました。