夜勤日誌その5~尿路感染後の介護的ケア~
尿路感染後、介護施設での対応はこうしています。
1.このようなケースです。
認知症:あり
お薬:抗生物質(尿路感染時のみ一時的に処方)その他精神薬、下剤
歩行:全介助
排泄:全介助(昼夜おむつ対応)
失禁:あり
食事:全介助
異食:稀にあり
口腔ケア:全介助
整容:全介助
尿路感染の経緯:尿量が多い方で昼夜共に3時間に1回のおむつ交換を実施していましたが、発熱をきっかけに尿路感染発覚しました。
人柄:意思疎通はできない方の為、詳しい人柄は良く分かりませんでしたが嫌な時は目で訴えてくれます。
夜間の様子:寝返りができない為、褥瘡が診られる事もあり2時間置きの体位交換を実施しています。
2.施設での対応はこうしています。
- 発熱時にクーリング(頭と鼠径部)を実施しました。
- 起床時に陰部洗浄を行います。
- 1時間半ごとの排尿確認・おむつ交換を実施しました。
- 入眠前と起床時に飲水を行いました。それぞれ150㎖ずつです。
- 通常の1日の飲水量は1,500㎖です。
- 起床時にバイタル測定を行いました。(体温、血圧、Spo2)
3.実際の介助実績はこうでした。
尿路感染を診断された日は発熱(38.2℃)あり、顔が紅潮し、食事量も通常の8割程度でした。ただ、水分は通常通り摂取でき、追加で入眠前と起床時に150㎖づつ無理なく摂取できました。初日の夜勤時は眠りが浅いご様子で朝方まで発声がありました。もともと尿量が多い方ですので、1時間半に1回の排尿確認・おむつ交換を実施していましたが、排尿されたいない場合は交換しませんでした。
おむつ交換中に体の火照りを感じた際は、都度体温測定し発熱(37.5℃以上)の時はクーリングを行いました。
陰部洗浄時、尿臭がきつく感じました。尿色も色濃いように感じました。(パット上の尿色のため感覚ですが。)
3日後には発熱も無くなり、食欲も戻ってきていましたがおむつ交換の頻度はそのままで継続する事となりました。
4.とあるひの勤務実績はこうでした。
入床数:9床
夜勤人数:1名
勤務時間:16時から翌9時
休憩時間:1時間(実質0時間)
訪室回数:100回(センサー鳴動回数10回、その他おむつ交換・巡視90回)
おむつ交換数:20回
5.まとめ
今回は入所されている利用者様の尿路感染時の夜勤実績の一例を取り上げました。介護職は医療行為はできない為、クーリングなどのケアだけとなります。発熱があるかの確認や水分補給も大事なケアです。今回は特に何事もなく回復されましたが、急変された際の連絡や様子をきちんと伝える事も夜勤の仕事として必要になってきますので、分からない事は事前に相談や確認しておくといいでしょう。
<自己紹介>
介護経歴:2020年1月から現在
介護資格:初任者研修資格
前職:製造業のサラリーマン
結婚:既婚(子供2人)
介護業界との出会い:製造業の会社をリストラされ、フリーターをしながら職を探していた時に偶然出会いました。未経験からのスタートでしたが前職の経験もあり接遇や対応を評価された為、更なる経験を磨くため現在も継続させて頂いています。